蓄電池について

スマートフォンやハイブリット車などの普及により、個人向けの蓄電池需要が急激に増えているとともに、再生可能エネルギーや非常電源用の大型蓄電池の需要も増えています。

蓄電池は化学反応で電気を発生させるため、使い方を間違えると火災を引き起こすという危険性を持っています。
例えば外的要因等により、ケースが割れる、水が入る、液体が予期せぬところで反応するなどした場合、容易に火災が起こってしまします。

三翠社の収容箱は「電池を一定環境に保つ」「火災が起こっても周りに被害を及ぼさい」といった、電池を安全に運用するための工夫が施されます。
今回は大型蓄電池の紹介と三翠社の収容箱の工夫についてご紹介します。

電池の仕組み

電池の仕組みは簡単で、「正極」「負極」「電解質」の3つ要素で性能が決まります。この3つの組み合わせにより、起電力の大きさ、電池の大きさ、耐久性、充電回数、重量、コストなどの様々な要素が変わるため、使用環境に合わせた電池が用いられれます。

例えば、リチウムイオン電池は起電力は高く、小型化できる一方で、高温になりすぎると熱暴走する危険性があったり、鉛電池はコストは安くなるが重く小型化ができないとい性質があります。

大型蓄電池の種類

鉛電池

1859年にフラスのガストン・プランテが発明した電池で、ほぼ同じ原理で現在も用いられています。自動車用から小型航空機まで幅広く使用されています。安価で大容量電流が得られるため、大型蓄電池としても利用されています。

起電力:約2V
正極:二酸化鉛
負極:鉛
電解質:希硫酸

メリット
・安価
・劣化が少ない(メモリー効果がない)
・起電力が大きく、大電流をとり出せる

デメリット
・重い
・希硫酸を使うため、破損時の危険性が高い
・過放電による機能劣化
・寒冷地での希硫酸の凍結

NAS電池

NAS電池は単電池を組み合わせることでメガワット級の電力貯蔵が可能なシステムで、日本ガイシが世界で初めて実用化しました。昼と夜の電力供給の安定化や、太陽光発電や風力発電などの再生エネルギーと組み合わせて離島で電力供給に大きな役割をしています。

起電力:
正極:硫黄(S)
負極:ナトリウム(Na)
電解質:ファインセラミックス

メリット
・メガワット級の電力を貯蔵可能
・鉛蓄電池に比べて体積・質量が3分の1程度
・長寿命(約5000回/14年の充放電が可能)
・排ガスや騒音なし

デメリット
・常温で動作しない(300℃以上に維持するシステムが必要)
・火災時に水を使えない(Naが水と反応するため)

リチウムイオン電池

リチウム電池はスマートフォンなどの家電から自動車、電力貯蔵用大型蓄電池など様々な分野で使用されています。安全面の課題もまだまだ残されていますが、今後急激に発展していく電池です。日本の吉野氏が特許を取り、ソニーが世界で初めて実用化したことでも有名です。

起電力:約3.7V
正極:Li化合物(Coメイン、Mnメインなど)
負極:黒鉛
電解質:有機電解液

メリット
・高い電圧を出力可能
・エネルギー密度が高い
・劣化が少ない(メモリー効果がない)
・充電/放電効率が良い
・大電流放電が可能

デメリット
・過充電でショートの可能性あり
・過放電で火災に繋がりやすい
・外力に弱い
・高温になりすぎると火災に繋がる
・水に弱い(リチウムが反応する)
 

ニッケル水素電池

ニッケル水素電池はニカド電池の代替電池として開発され、1990年に世界で初めてパナソニックが商品化しました。市場に出ている充電タイプの電池はほとんどがこのニッケル水素電池です。リチウム電池の出現により、需要は落ち気味ですが、ハイブリット車や大型蓄電池として新しいニーズが出てきています。

起電力:約1.2V
正極:水酸化ニッケル
負極:水素化合物
電解質:濃水酸化カリウム水溶液

メリット
・リチウムイオン充電池より爆発の危険性が少ない
・ニカド電池より電気容量が大きい(約2倍)
・有害なカドミウムを使わない
・低価格
・優れた放電性能(放電の間際まで、ほぼ一定電圧を維持できる

デメリット
・劣化が起こる(メモリー効果がある)
・リチウムイオン電池より重い
 
 
  

水素燃料電池

水素燃料電池は水素と酸素を結合させることで電気エネルギーを得る電池です。酸素は大気中のものを使用し、水素を供給すれば発電するため、非常用蓄電池や電気自動車用まで幅広く使わている一方で、水素を扱う危険性も持っています。取り扱いには注意は必要ですが、発電の手軽さは大きなメリットです。

起電力:約1.2V
正極:空気極(空気)
負極:燃料極(水素)
電解質:様々

メリット
・水素があれば発電可能
・発電時に水しか排出しない
・静音性が高い(回転物がない)
・大型化可能
・発電効率が高い

デメリット
・安全対策が必要(水素の管理など)
・高コスト(生産、ランニングともに)

レドックスフロー

レドックスフローは電解質をポンプで循環させるシステムを使った電池です。
2001年に住友電気工業が日本ではじめて製品化しました。
構造が単純で大型化しやすいため、昼夜の電力需要変動用や停電時のバックアップ電源など1000 kW 級の電力用設備として使用されています。

起電力:約1.4V
正極:一酸化バナジウム(主流
負極:バナジウム(主流)電解質:バナジウムの硫酸水溶液

メリット
・構造が単純
・サイクル寿命が長い(10000回以上、10年以上利用可)
・室温で動作するので発火や爆発の危険性が無い
・電池容量の増加が容易(タンクを増設するだけ)

デメリット
・小型化が難しい。

三翠社の技術

ご紹介したとおり、大型蓄電池と行っても様々な種類があり、各電池によって気をつけるべきポイントが変わってきます。さらに、蓄電池の使用環境によっても対策方法が変わるため、あらゆる不具合を検討した上で収容箱の設計を行います。

三翠社はこれまで、様々な蓄電池の収容箱を全国各地に設置してきました。

大型蓄電池設備の設置をご検討中でしたらぜひご相談ください。

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